すぐに役立つ介護情報排泄に関する介護の基礎知識など
介護に役立つ情報をご紹介

排泄に関する基礎知識2

Vol. 02

食事・水分と排泄のつながりとは?

口から入る食事や水分は、消化吸収されたのち尿や便として排泄され、これらの流れはよく関連しています。尿モレを避けたくて水分を少なめに摂ると、水分不足で便秘になり、その結果膀胱が圧迫され尿が近くなるなど悪循環になることも。介護している人がすぐに取り組める、便秘予防と水分摂取のポイントをぜひチェックしてください。

高齢者の便秘 4つの原因

原因1 加齢による便秘

年齢を重ねるにつれて、排泄に必要な機能が低下します。それによって便が腸に停滞してしまうと、便の水分が腸に吸収されてしまいます。すると、どんどんカチコチに硬くなって、ますます排泄しにくくなるのです。

  • 腹筋が弱くなる

  • 腸がゆるんで蠕動(ぜんどう)運動機能がおとろえる

  • 直腸や肛門の感覚が鈍くなる

  • いきむ力が低下

  • 便が出にくくなる

原因2 運動不足による便秘

  • からだを思うように動かせなかったり、車いすの移動になったり、横になっている時間が増えたりして、運動不足になってしまいます。運動不足は、血行を悪くして、腸の働きも低下させてしまいます。

原因3 薬の服用による便秘

  • 服用している病気の薬によって、慢性便秘になる場合もあります。

原因4 食事量の減少、水分不足による便秘

  • 運動不足などから食欲が減って食事量も少なくなり、噛む力が弱くなってやわらかい消化のいいものだけを食べて、便通に必要な食物繊維の摂取量が減ってしまうことも。便のかさも小さくなって、腸への刺激が減って、便が腸に停滞してしまいます。また、便秘でお腹が張るために食欲不振になることも少なくなく、悪循環になるばかりです。「のどが渇いた」という感覚がにぶって、水分を摂ることを忘れてしまうこともあります。また、人に迷惑をかけたくなくて排泄をがまんするために水分を摂らず、便秘になる場合もあります。

便秘予防のポイント

食事には食物繊維が豊富な食品を取り入れましょう。野菜(とくに根菜類や海藻類)や果物、穀類や豆類などをバランス良く摂るようにしましょう。また、発酵食品も腸の働きを活発にするために頼りになります。乳製品ではヨーグルト、さらに日本古来の発酵食品である、味噌や酢、醤油の調味料、納豆やぬか漬けも良いでしょう。
また、食事の後30分~1時間後くらいに、ゆっくりトイレに座ってみるのも効果的です。すぐには出なくても、毎日習慣づけることで自然に便が出ることもあります。

水分摂取のポイント

尿、便、汗、唾液、呼吸によって、1日およそ2000ml~2500mlの水分が失われており、口から摂る食事や水分で補う必要があります。
食事からではなく飲み物として、水分は1日におよそ1500mlが必要だと言われています。下痢の時などは通常より排泄量が多くなるので、さらに多く水分を摂らなくてはなりません。
特に高齢者は感覚機能の低下等によりのどの渇きを訴えないことが多いため、時間を決めて水分を少しずつ摂ると、水分不足を防ぐことができます。

[上手な水分摂取のコツ]

  • ●少しずつ何回かにわけて、時間をきめて。

  • ●水分を摂りにくい時は、寒天やゼリーで固めて、つるんとおいしく。

  • ●紅茶やココア、しょうが湯など、ドリンクメニューのバリエーションを!

  • ●おしゃべりをしながら、楽しいティータイムを。

  • ●寝る前は、利尿作用のある緑茶はなるべく避けて。

お住まいの地域の保健センターなどで、「便秘予防の介護食」などの講習会がある場合も。 市区町村の窓口に問い合わせてみてはいかがでしょうか。